~名前はニャンコ。~ 一人歩き始めた瞬間から、外歩く時は、私と必ず手繋いでた長女。今までは、当たり前の様に長女の方から繋いでくれた。 最近、私の方から繋ぐ、それも無理やり。「キモイ」と、言われ強く振りほどかれる。「なんだかなぁ~」 自宅マンション周辺を縄張りにするノラがいる。名前は「ニャンコ」我が家では皆そう呼んでる。ある老夫婦は「ナナ!」と呼び、ある中年女性は「どんちゃん」と呼ぶ。皆、思い思いの名前を付ける。6坪程度のこじんまりした駅前駐輪場の端っこ、トタン屋根の下に、誰かが置いたランドセル程度の大きさの白い樹脂製箱がニャンコの根城だ。赤いエサ用小皿もその脇に置いてある。冬になると、その根城に毛布が掛けられ、夏になると取り除かれてる。周辺住民や駐輪場利用者の何人かに気にかけてもらってるニャンコ。 夕方、いつものスーパーの買い物帰り、ニャンコの駐輪場の前通る。私の歩幅で5歩ほど離れて私の前を歩く長女、駐輪場にソロッと入っていく。その後に続く私。湿気帯びた灰色の土間コンクリート、日中の雨で浅い水溜まり所どころある。ぱぱ「ニャンコいる?」長女「いる~」長女の低い肩越しに見えるニャンコ。「ポツ~ン」と、こっち向いて座ってる。だれかを待ってるように見える。長女「私が近づくと逃げちゃうから」との理由で、私の歩幅で5歩ニャンコから距離置く長女。そんな長女をよそに、ずんずんニャンコに近づく私。「よっ!元気?」と、声かけて、胸ポッケから2つ折り携帯取り出し、その割れ目に、右手親指ググっと差し入れ、液晶画面を跳ね上げ写真モードON!。携帯をニャンコに向けるが、ニャンコはいない。長女「パパのバカ!近づきすぎなんだよ!」と、怒りと呆れ交じりの声。(スーッと、私の心は悲しくなる。)慌て周囲に目をやると壁際に移動したニャンコ発見。先程とは一変、そろ~り そろ~りと、ニャンコに近付く私、ニャンコとの距離・ピント共にOK!しかし、こっち向かないニャンコ、壊れたよしずにご注目。「ニャ~、チューチュー、ワンワン」思いつく鳴き声全て試すが、全く無視するニャンコ。最後の手段、ニャンコ脅す勢いで「フシィィーーーーッ!!!」と、渾身の無声音。するとニャンコ、こんな顔「パシャリ」「お前は寂しくないのかえ?」 https://striy48sattopanel.jimdo.com コンロ専用パネル
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