どんな時代であっても住まいは絶対に必要なものです。持ち家であろうと賃貸であろうと。そんな住まいは自分の価値観にあったものを選びたい、選んで欲しいと思います。
しかし、先ほども書いたような時代の中で、住宅に当てる十分な資金がないということもあるでしょう。予算のない人は新築ではなく中古、あるいは賃貸かも知れません。
しかし、自身の住まいです。予算がないから中古。。。ではなく、この家が好きだからという理由で選びたいですよね。
人は、価値が上昇するからというだけで新築物件を購入するのでしょうか?
新しくて安全で、外観も格好のいいマンションが増えています。また、どこそこの駅から○○分、面積××㎡。。。不動産・住まいの価値それだけではないはずです。
不動産の持つ価値、住まいの価値とはなんでしょうか?場所や面積だけでなく
「新築」「中古」「遠近」「広さ」という価値基準だけではなく、この物件は自分に合っている、好きだ、そんな基準で住む場所を選びたいというのが本音ではないでしょうか?
中古。。。というより「一点もの」と考える。
これまで「新築」「中古」という二者択一だった市場に「リノベーション」という新たな選択肢があります。いやリノベーション市場というものができつつあります。
「古い」ではなく「一点もの」という独自性を見い出し、こだわりと価格を両立できる新しい「住まい」とすることが可能です。
予算の問題で中古にするのではなく、「自分の価値観にフィットした個性的な居住空間が欲しいから選ぶ」という選択肢です。
「新しさや合理性だけではなく、古くても文化的に価値がある不動産の価値を提案したい」という思いが重なり、「リノベーション」という新しい価値観が生まれました。
安くて合理的な家とともに、一方でちゃんと愛着を持てるものや、美しく創造的なものも普通に選べる『ダブルスタンダード』が当たり前になってこそ、成熟した文化を持つにいたるのではないでしょうか。
20世紀の高度成長期の幻の中でその時代の常識に従っていては、いまこの時代にあわずコンフリクトを起こしてしまい、クリエイティブでかつ合理的・効率的な住まいを持つことはできません。